研究課題/領域番号 |
05807203
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中山 守雄 熊本大学, 薬学部, 助教授 (60164373)
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研究分担者 |
原田 久美子 熊本大学, 薬学部, 助手 (70150547)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | テクネチウム / ヒドロキサムアミド / HPLC / 放射性医薬品 |
研究概要 |
^<99m>Tc放射性医薬品開発のためには、^<99m>Tcと安定な錯体を形成するための配位部位が不可欠である。 本研究では、一連のヒドロキサムアミド誘導体(Ham)と^<99m>Tcとの錯体の特性を検討し、ヒドロキサムアミドの^<99m>Tc標識放射性医薬品への展開の可能性を評価した。 ^<99m>Tc-ベンゾヒドロキサムアミド(BHam)錯体のHPLC分析を行った結果、生成比率の異なるA、B成分に分離された。また、^<99m>Tc-BHam錯体のA、B成分を分取し、その分画液を再分析した結果、A、B成分は変化がなく安定であることが示された。 また、数種のヒドロキサムアミドを合成し、^<99m>Tcとの錯形成反応を行った結果、すべての配位子が^<99m>Tcと迅速かつ高収率に錯体を形成した。また、HPLC分析では、すべての^<99m>Tc錯体で^<99m>Tc-BHam錯体と同様にA、B二成分に分離され、A、B成分の生成比率は反応時間やpHによって変化するという共通の特徴を示した。さらに、各錯体をグラジエント法によってHPLC分析を行った結果、置換基の脂溶性の差に基づいて大きく保持時間が異なることから、2種のヒドロキサムアミド誘導体を用いる混合配位子錯体のHPLCによる確認を試みた。得られたクロマトグラムにおいて、1種類の混合配位子の生成を確認できたことは、ヒドロキサムアミド誘導体の^<99m>Tc錯体は、配位子と^<99m>Tcの比が2:1であることを強く示唆している。 さらに^<99m>Tc錯体の体内分布挙動を比較検討した結果、排泄臓器では、各錯体の特性の違いに基づくと考えられる分布の差異が認められた。 以上のように、^<99m>Tc-Ham錯体のHPL分析によって、Hamは二座配位子であにもかかわらず、極めて安定な^<99m>Tc錯体を生成する配位子であることが確認できた。
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