研究課題/領域番号 |
05808040
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 早苗 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
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研究分担者 |
伊藤 公孝 文部省, 核融合科学研究所, 助教授 (50176327)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 異常輸送 / 揺動 / 輸送行列 / 遷移 / 分布 / 非線形力学 / リミットサイクル / 散逸 / 高温プラズマ / 構造分布 / 構造分岐 / Hモード / 動的特性 / 揺動散逸 / 自己維持乱流 / L / H遷移 / 過渡応答 |
研究概要 |
本研究においては、研究の進捗が予想以上にあり、成果はジャーナル誌等の論文発表30件、国際会議等論文発表19件、内部レポート報文39件、及び主たる口頭発表に36件として既に公表済みである。 研究目的の[1]として、「低周波揺動を素過程として考えた場合の輸送の定式化を、従来取り入れられていなかった電場や速度勾配を入れて、輸送行列を第一原理から求める。」事を挙げた。これに対し、低周波揺動を素過程とし、その非線形性(プラズマ渦の相互作用と散逸効果)を輸送係数として繰り込み、散逸輸送を含む形でのモードのバランス(安定性)を得るという新しいアプローチを構築できた。これによる異常輸送の理論モデルは、高温プラズマの閉じ込め特性を良く説明できると期待されている。 目的の[2]として「分布に関する輸送現象のモデル理論を[1]の輸送行列をもとに作成する」についても、大きな成果を挙げた。我々の理論モデルが「自己維持乱流とそれに伴う異常輸送とプラズマの分布がバランスして決まる。」という描像に到達した。論文としてまとめた。この新しい描像を1994年の物理学会の総合講演で発表し、好評を博した。 目的の[3]「構造の動的特性について解析を行う。」については、遷移現象(L/H遷移)後の動的特性を中心に、その非線形応答として解析を行なった。H相という部分的に遷移した層が、L層に接触している非線形媒質としてとらえる描像を提案して論文として発表した。このモデル理論の一部を確認する実験結果が、PRLに最近発表された。モデル理論の妥当性が認められつつある。 目的の[4]「実験解析との比較研究による理論モデルの改善、及び繰り込み理論を導入して、理論の体系化をはかる。」についても成果、実績を挙げる事ができた。(成果報告書出版文献参照)
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