研究課題/領域番号 |
05808053
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北島 健 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80192558)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | PNGase(ペプチド:N-グリカナーゼ) / タンパク質の翻訳後修飾 / 哺乳動物由来PNGase / L-929PNGase / 糖タンパク質糖鎖の脱離 / PNGaseの生物学的機能 / 糖結合活性 / PNGaseファミリー / PNGase(ペプチド:N-ブリカナーゼ) / マウスPNGase / 卵白アルブミン / PNGase(ペプチド;N-グリコシダーゼ) |
研究概要 |
本研究は、糖タンパク質糖鎖脱離反応がタンパク質の新しい翻訳後修飾過程の一つとして位置付けられことを証明し、また糖鎖脱離現象の普遍性を実証ことである。主として糖鎖を脱離する酵素であるペプチド:N-グリカナーゼ(PNGase)の分布、性質について以下の成果が得られた。糖タンパク質糖鎖り脱離を触媒するPNGaseの哺乳動物における普遍的存在と分子種多様性、細胞内における広い分布が明らかとなり、所期の目的がほぼ達成されたといえる。更に、糖タンパク質の生合成、代謝のあらゆる過程への関与が示唆され、今後は、これらの生物学的現象への具体的な関与を解明が重要である。(1)マウス結合組織由来線維芽細胞(L-929)中に見出したPNGase(L-929PNGase)の完全精製を行い、酵素の性質、基質特異性を調べ、植物、細菌由来の既知の酵素との違いを明らかにした。(2)L-929PNGaseに糖鎖結合(レクチン様)活性をもつことをつきとめ、細胞内において糖鎖の切断機能と糖鎖への結合を介する機能の2重機能をもつ可能性が示された。(3)培養細胞および臓器・組織におけるPNGase活性の検索、同定を、まず簡便で確実な酵素アッセイ法を確立して行った結果、マウス、ラット、ヒト、ウシ、ブタ、ニワトリの臓器にも酵素活性の存在が明らかとなった。(4)マウスにおける臓器分布を調べた結果、酵素活性の程度は異なるがどの臓器にも認められた。また、可溶性、膜結合性の両画分に活性が見出された。(5)ブタ脾臓に存在する可溶性の酵素の部分精製を行った結果、少なくとも 4種類の性質の異なるPNGase活性が見出され、"PNGase family"というべき酵素群の存在が示唆された。
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