研究課題/領域番号 |
05831003
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
森川 博由 福井大学, 工学部, 助教授 (40011217)
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研究分担者 |
丸山 博 東京女子医科大学, 小児科, 講師
井上 建二 福井大学, 工学部, 教授 (00242579)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | CAI / ファジィ理論 / 小児糖尿病患者教育 / 獲得知識量 / 行動変容 / ISLAND |
研究概要 |
糖尿病は慢性に経過する疾患であり、外来にて診察・指導を受けながら、在宅にて自己管理として食事・運動・インスリン療法を実施するためには、これらの療法に関連する知識を修得しなければならない。糖尿病教育の目標は、単に知識の修得だけでなく、コントロール状態の改善が伴わなくてはならない。従って、コントロール改善のための行動変容を起こすためにはどのような知識が必要であるかを明らかにする必要がある。行動変容を起こさせるために必要な知識は“食物"、“インスリン"等の具体的な知識のみならず、“問題解決"等の抽象的能力を評価することが必要である。行動変容に必要な知識を認知領域における知識である“想起"、“理解"、“問題解決"の3つにカテゴライズし、それらをファジィ集合で表現することにより各知識量に関する定量的評価を行なった。具体的には、小児糖尿病患者教育用CAI:ISLANDに蓄積された多岐選択方式の解答である学習履歴と臨床検査データを使用して、以下に示す実績をあげた。 1.各設問に対する知識量のメンバーシップ関数を決定した。各設問に対する正答を得るためには、各カテゴリーに関する知識がなければならないが、必要な各カテゴリーの知識量は異なる。また、メンバーシップ関数の決定方法は主観的なものであり、糖尿病の専門医、患者教育の専門家の合議で行った。 2.蓄積されている学習履歴から、各設問と各カテゴリー間のファジィ関係を求め、ファジィ推論により知識量を推定するためのアルゴリズムを開始した。 3.行動変容を起こさせるためには、問題解決能力が重要であり、開発した手法は行動変容を起こさせるための知識量を解析するのに有効であった。 4.獲得知識量とデータベースに蓄積されている臨床検査データから、知識量とコントロール状態の関係を明らかにした。
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