研究課題/領域番号 |
05833006
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
惑星科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中澤 清 東京工業大学, 理学部, 教授 (10025455)
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研究分担者 |
井田 茂 東京工業大学, 理学部, 助教授 (60211736)
大槻 圭史 山形大学, 理学部, 助手 (00250910)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 太陽系形成 / 京都モデル / 木星型惑星 / 原始大気 / 微惑星集積 |
研究概要 |
本研究は、木星型惑星の形成過程とその基本的性質のルーツを明らかにすることを目標として、(1)原始惑星を取り巻く原始大気の力学的安定性を調べ直し、その結果をもとに、(2)安定性を失ったあとの原始大気構造の進化を追跡し、更に、(3)原始惑星重力圏外からの星雲ガス流入のシミュレーションを行った。2年間に及ぶ研究の結果は、以下のような新たな知見が得られた。 (1)原始大気の力学的安定性 原始大気構造は微惑星集積で解放されるエネルギー量によって大きく左右される。そこで、突入してきた微惑星が大気摩擦によって次第に小さくなっていく効果を取り入れ、それをもとにエネルギー解放を見積り原始大気の構造を解いた。その結果、原始惑星の臨界質量が、これまでの値の1/4〜1/5と極端に下がることを明らかにした。 (2)不安定原始大気の進化 次に、臨界質量を超えた原始木星の大気の収縮進化を、その結果星雲ガスを更に大気として抱き込む効果を許容して大気構造の進化を107年にわたって追跡した。さらに、それをもとに線形安定性の解析をした結果、Wuchterl(1993)によって指摘されている振動的不安定性は起こらず、そして、それによる質量放出も起こらずに、これまでの木星型惑星形成シナリオ通りに進化することを確かめた。 (3)重力圏外からの星雲ガス流入の動的振舞 上記(1),(2)の結果を基礎にして、木星型惑星形成の最終過程である重力圏外からの星雲ガス流入のシュミレーションコードの開発に着手した。これまでの方法では始木星へのガス流入の様子は数値計算法(アルゴリズム)に強く依存するという困難があったが、この欠点を克服した新たな数値計算法を現在開発中である。
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