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極低温下におけるメタン氷、窒素氷の弾性的、非弾性的物性の測定

研究課題

研究課題/領域番号 05833008
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 惑星科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

加藤 學  名古屋大学, 理学部, 助教授 (80115550)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードメタン氷 / 窒素氷 / 低温物性 / 外惑星衛星 / トリトン
研究概要

外惑星系の衛星トリトンなどの主要構成物質であるメタン、窒素の氷を作成し、その弾性的性質即ち、弾性波速度の測定と、非弾性的性質、粘性率の測定を目的として研究を実施した。上記の物質についての報告例はいくらかこれまでにあるが、それらの氷が良質ではない、特に空孔があって音速が小さいと推測したので氷の状態を外から直接観察できるように工夫した低温セルを作製した。液体窒素を寒剤としてポンピングにより65Kまで、液体ヘリウムを用いて4Kまで温度を徐々に下げることができる装置を使用して気体のメタン、窒素から液相を経てゆっくり冷やすことにより良質の氷が生成できることが解った。それらの氷は透明で内部に光を散乱するような欠陥をもたない極めて空隙率の小さいものであり、音波速度も先の報告例に比べ20%以上大きいという結果が得られた。また粘性率は、メタン氷では10^8Pa・Sという固体にもかかわらずアスファルト程度のものであり、10K程度の低温までこれが維持されることを明かにした。固体窒素についてはまだ極低温までの測定が行われていないが、結晶学的な検討から同様の結果が得られると推測される。この事実は外惑星衛星のたくさんのクレーターなど表面の起伏に富んだ地形を億年を経た現在まで維持することは到底不可能であることを示している。従ってH_2O氷のような粘性の大きな物質がトリトンの表面には発見されていないが、地下には大量に存在しなければならないことを示唆する。
今後の課題として他の氷(包接氷、二酸化炭素氷など)の物性を明かにするほか、表面地形を歴史時代に亙って維持できる相構造の解明とその構造を形成した物理過程を明かにすることが残されている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.YAMASHITA: "Impact Properties of Solid Methane:Crystal Growth and Ultrasonic Pleasurement" Proc.25th ISAS Lunar & Planet.Sympo.136-140 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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