研究課題/領域番号 |
05834007
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
老化(加齢)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安本 教傳 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50026514)
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研究分担者 |
谷 史人 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70212040)
小関 佐貴代 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70230315)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 老化 / 抗酸化性酵素 / パラコート / ブチルヒトロキシトルエン / DNA鎖 / 加齢 |
研究概要 |
申請者らは、これまでに老化促進モデルマウス(SAM)を用いて、細胞内の抗酸化性酸素活性が低下し、酸化タンパク質レベルが上昇することが老化のパラメータになることを明らかにしてきた。本研究では、これらのパラメータが変動する様子から加齢に促進あるいは抑制効果を示す食餌性因子の検索を行った。また、血清タンパク質の様相を精査し個体レベルでの老化の指標となるような未知タンパク質を検索し、同定も試みた。 二次元電気泳動法によってSAMの血清タンパク質像を調べたところ、「未知タンパク質Y(24.8kDa,pI6.5)」が加齢に伴って顕著に増加することを突き止めた。極微量のタンパク質Yを精製し、アミノ酸組成を調べたところ、顕著な特徴は見られなかった。また、アミノ酸配列の決定を試みたところ、N末端アミノ酸が何らかの修飾を受けており、酵素による限定加水分解して得たペプチドのアミノ酸配列から、タンパク質Yは即知タンパク質の一部である可能性が示唆された。今後は、タンパク質Yを老化パラメータとして利用する方法の確立などの研究を進めていく予定である。 生体内で活性酸素を発生させるパラコートの摂取により、血球および肝臓のグルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化性酵素活性が低下し、血漿および肝臓のTBARS値、血漿・血球、肝臓の酸化タンパク質レベル、肝臓のDNA鎖の損傷率が高くなった。さらに、パラコートと同時に酸化防止剤であるブチルヒドロキシトルエンを投与すると肝臓DNAのの酸化傷害は抑制された。 これらの結果は、老化のフリーラジカル説を支持するものであり、老化が細胞や組織に持続的に起こっているフリーラジカル、即ち酸化的障害の蓄積に起因することを示すことができた。
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