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散逸大自由度系の動的新状態に関する実験

研究課題

研究課題/領域番号 05836002
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 非線形科学
研究機関東北大学

研究代表者

佐野 雅己  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (40150263)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード時空カオス / 散逸大自由度系 / リミットサイクル / 動的界面 / ターゲットパターン / 液晶対流系
研究概要

散逸大自由度系における動的な新状態の諸相を実験的に解明し、新理論の発展を促すことを目的にして研究を進めてきた。そのための実験系として、容易に大自由度系を実現でき、精度良く制御可能な液晶対流系を選んだ。
今回の研究期間では、次の成果が得られた。
(1)対流格子が振動不安定を起こした際に生じる、局在したターゲットパターンと自律的ペースメーカーに関しては、理論家との協力により、空間構造と時間振動の複合場の結合から現われるものであることを実験的にも理論的にも明らかにした。この結果は、Prog.Theor.Phys.に総合報告としてまとめた。ただ、2次元系に固有と思われる発散(Self-focusing)の問題やその後に起こる崩壊と乱流的欠陥などについては、今後の興味ある課題として解明が待たれる。
(2)リミットサイクル振動を呈する対流格子系に、その固有振動数の2倍の周波数で外部からパラメトリック共鳴を起こさせた際に生じる、動的な位相界面はこれまで他の系では見られなかった新状態であり、これについて界面の内部状態とその運動の実験的解析を行った。界面を含む空間での振動振幅と位相の測定から、Ising typeとBloch typeの2種類の界面が存在し、前者は静止した界面であり、後者はカイラリティの破れに応じて、互いに逆向きに運動する右旋性と左旋性の界面に分類されることが解明された。また、2次元面内の閉じた界面ループが、2種のBloch Wallから成っている場合には、トポロジカルな要請から、Connect pointと呼ばれる特異点が存在することを実験的に確認した。この結果の発表については、現在準備中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] B.Janiaud et al.: "Coupled Phase Instability of a Cellular Pattern" Physical Review E. 47. 2237-2240 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Sano et al.: "Phase Wave in a Cellular Structure" Prog.Theor.Phys.90. 1-34 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kokubo et al.: "Generation Mechanism of a Localized Target Pattern in" J.Phys.Phys.Soc.Jpn.63. (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] A.Yuse et al.: "Transition between crack patterns in quenched glass plat" Nature. 362. 329-331 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] E.S.Kim et al.: "Fractal Neural Network" Prog.Theor.Phys.89. 965-972 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 佐野雅己: "液晶対流系のPhase Wave-実験家の観点から-" 物性研究. 59. 539-570 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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