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半導体中の衝突電離過程に基づくカオス発生機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05836021
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 非線形科学
研究機関大阪大学

研究代表者

小堀 裕己  大阪大学, 教養部, 助手 (90202069)

研究分担者 藤井 研一  大阪大学, 教養部, 助手 (10189988)
中田 博保  大阪大学, 教養部, 助教授 (60116069)
大山 忠司  大阪大学, 教養部, 教授 (40029715)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードInP / 多結晶 / 非線形抵抗 / 衝突電離 / 2TAフォノン散乱
研究概要

単結晶半導体中のドナー不純物に低温において束縛されている電子は外部から印加された電圧により伝導電子の衝突を受け束縛状態から励起される。敷居電圧においてこれが雪崩的に起こり大きな伝導度の変化を生じる。この良く知られた衝突電離過程は比較的低電圧のもとで電流-電圧特性に負性抵抗領域を生じる。この領域ではドナー電子の生成-消滅機構により振動を示しカオス的な振舞いを示す。このことはこれ迄に青木等により精力的に研究されてきた。
我々は高純度多結晶InPにおいて電流-電圧特性に自発振動を観測し電圧とともにカオス的な振舞いを示すことを見いだした。しかしながらこのカオス的振舞いが多結晶固有のものなのか上に述べた単結晶半導体と同一の機構によるものかは明かではなかった。そこで最初にこのカオス的振舞いを生じる非線形抵抗の原因を探るため伝導電子の密度,状態分布を磁場中でのフォトルミネッセンスと電流-電圧特性測定により調べた。結果次の様なことが分かった。
1)電子分布を反映する電子温度の電圧依存性は単結晶試料とは異なり特徴的な2個のTAフォノン散乱による電子温度上昇の抑制がみられない。
2)これは多結晶試料においては結晶性の悪い粒界領域に電圧が印加されるためと考えられる。この領域の幅は一般に10nm程度でありこの領域内ではフォノンの長波長成分は存在出来ないために電子-フォノン散乱が単結晶領域とは異なる。
また電流-電圧特性測定からは用いた試料の粒界の障壁の高さが10meVと小さくドナーの束縛エネルギーと同程度であることが分かりこの試料の特殊性がうかがえた。
以上より多結晶InPでは単結晶試料と異なり粒界領域が電流-電圧特性測定に大きな影響を及ぼしていることが分かった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Yoshimura: "Effet of Impact Ionization on Photoluminescence in Single- and Poly-crystalline InP" Japanese Journal of Applied Physics. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Harada: "Internal Stark Effect by Inhomogeneous Electric Field in High Compensated P-InSb" Journal of Physical Society of Japan. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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