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外惑星系軌道の数値シミュレーションとリアプノフ指数

研究課題

研究課題/領域番号 05836037
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 非線形科学
研究機関国立天文台

研究代表者

中井 宏  国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助手 (60155653)

研究分担者 吉田 春夫  国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助教授 (70220663)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード冥王星 / 数値シミュレーション / リアプノフ指数 / カオス
研究概要

最近の研究によると冥王星の軌道はカオス的であるといわれている。本研究では、外惑星系の数値シミュレーションを行い、冥王星の軌道のリアプノフ指数が2000万年分の1という値の妥当性と冥王星の軌道の安定性について調べた。
1.冥王星の軌道のリアプノフ指数
冥王星の軌道はリアプノフ指数が正の有限値(1800万年分の1〜2000万年分の1)を持ち、これは積分法の誤差に依るものでないことを確かめた。
2.冥王星の軌道の安定性
冥王星近傍の軌道上のテスト天体は、リアプノフ指数が正の有限値を持つにもかかわらず、海王星との平均運動共鳴関係が維持されている限り、冥王星から約40天文単位以上は離れないことがわかった。この運動領域を決めるのは海王星との平均運動共鳴の振幅であった。また、冥王星近傍の軌道では、近日点引数が90度の回りを秤動し、その周期と離心率、軌道傾斜角の周期とが一致するという特徴を持っていた。この特徴は軌道を安定化する機構と考えられ、10億年間の数値シミュレーションでもこの関係は保持され、軌道は規則的であった。一方、テスト天体の初期値を変え、海王星との平均運動共鳴関係を崩していくと、安定化機構の特徴も失われ、軌道はカオス的となった。
現在の冥王星はこの様な軌道安定化機構をどうして獲得したのか、安定化機構は長期間(太陽系年齢)にわたって維持され続くのか、これらは今後の研究課題である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 木下 宙: "最果ての惑星・冥王星の奇妙な運動" 天文月報. 87. 100-107 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yoshida: "Recent Progress in Theory and Application of Symplectic Integrators" Celestial Mechanics and Dynamical Astronomy. 56. 27-43 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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