研究課題/領域番号 |
05837025
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血管生物学
|
研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
松村 靖夫 大阪薬科大学, 薬学部, 助教授 (40140230)
|
研究分担者 |
高岡 昌徳 大阪薬科大学, 薬学部・助教授, 助手 (50140231)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 血管内皮細胞 / 血小板 / エンドセリン / エンドセリン変換酵素 / TGF-beta_1(腫瘍増殖因子) |
研究概要 |
1.培養ブタ血管内皮細胞に血小板懸濁液あるいは血小板上清画分を添加して一定時間培養すると、内皮細胞からのエンドセリン-1(ET-1)分泌は血小板量並びに培養時間に応じて顕著に増加した。また同実験条件において、内皮細胞から全RNAを抽出してノーザン解析を行ったところ、血小板によるET-1遺伝子発現の促進が観察された。血小板によるET-1分泌促進作用は、内皮細胞との直接の接触を必要としないことから、血小板から遊離されるある種の生理活性物質が関与するものと思われた。次に、血小板のET-1産生促進に血小板由来のTGF-beta_1が関わるのではないかという可能性に焦点をあて、種々検討したところ、血小板の作用は、坑TGF-beta_1中和抗体により有意に抑制されることが明らかとなった。 2.フォスフォラミドンは、ET-1変換酵素阻害により内皮細胞からのET-1分泌を抑制する。今回、血小板刺激により促進状態にあるET-1産生が変換酵素阻害によりいかなる影響をうけるかについて検討したところ、本阻害剤は細胞からのET-1分泌を顕著に低下させ、その作用は血小板非存在下におけるよりも強力であった。 以上、血小板は内皮細胞におけるET-1産生を促進的に調節し、その作用には血小板由来のTGF-beta_1が関与することを明らかにした。またET-1変換酵素阻害剤は、血小板によるET-1産生促進作用を効果的に阻害するものと考えられた。
|