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W∞代数と強磁場中の2次元電子系

研究課題

研究課題/領域番号 05854015
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関東京大学

研究代表者

磯 暁  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20242092)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードW∞代数 / 量子ホール効果 / edge state / 共形場理論 / 最低ランダウレベル / 1次元可積分系 / Calugevo-Sutherland模型 / 朝永ラッティンジャー流体
研究概要

W無限大代数が量子ホール効果に果たす役割について、今年度は以下のことを調べた。
(1)まず、今までの研究では、整数量子ホール効果のバルクの状態に対してW無限大代数がどのように働くかについては詳しく調べられていたが、考えている系に境界があるときW無限大代数にどういう変更が出てくるのかはあまりよく知られていなかった。
そこで、境界があるときのW無限大代数の性質、特に中心拡大について調べた。W無限大代数は、境界上でSchwinger項を持ち、c=1の共形場理論を実現していて、この共形場理論がいわゆるedge stateと呼ばれる量子ホール効果特有の状態を生成していることがわかった。また、W無限大代数は、系の持っているゲージ不変性の最低ランダウレベルでの非線形表現になっていることもわかった。
(2)W無限大代数は量子ホール効果以外では、最近1次元可積分系である長距離相互作用を持つ系で盛んに研究されていて、量子ホール効果との類似点が指摘されている
しかし、量子ホール効果とこの1次元系との間にどのような関係があるのかははっきり理解されていなかった。我々は、量子ホール効果を1次元表示することで両者の間に密接な関係があることを示した。特に、narrow channel系では、量子ホール効果のラフリン波動関数は完全に、1次元長距離相互作用を持つ系の基底状態の波動関数と一致することを示した。このことは、fractional Tomonaga-Luttinger流体とでも呼ぶべき新しいuniversality classの存在を示唆していてこれからの発展が期待される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Azuma,S.Iso: "Explict Relation of Quantum Hall Effect and Calogero-Sutherland Model" Physics Letters B. (in press).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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