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徐冷モンテカルロ法によるタンパク質の立体構造予測

研究課題

研究課題/領域番号 05854029
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関奈良女子大学

研究代表者

岡本 祐幸  奈良女子大学, 理学部・物理学科, 助教授 (70185487)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードタンパク質 / 立体構造予測 / 徐冷モンテカルロ法 / alpha-ヘリックス / ペプチド / マルチカノニカル法 / 最適化問題
研究概要

タンパク質の立体構造はそのアミノ酸配列の情報のみから決っていることは、広く信じられているが、未だにその情報のみから構造予測に成功した例はない。我々は、数年前に、徐冷モンテカルロ法(Monte Carlo simulated annealing)をこの問題に適用することを提案した。我々の方法の特徴は、従来の方法ではX線解析などから実験的に分かっている構造を初期構造として、シュミレーションを行うのに対し、完全にランダムな初期構造からシュミレーションを始めて、実際に、タンパク質の折りたたみを見ようとする点にある。この方法によって、種々の比較的小さなペプチドについて、シュミレーションを行ってきたが、本年度は、7個の非極性アミノ酸Ala,Leu,Met,Phe,Zle,Val,Glyのホモオリゴマー(アミノ酸数10)のalpha-ヘリックス形成傾向性を調べ、AlaやLeuが高いヘリックス形成傾向性を持ち、ValやGlyが低い形成傾向性を持つという結果を得たが、それは、最近の小ペプチド系の実験結果と良い一致を見た。また、17個のアミノ酸からなる合成ペプチドにおける、徐冷モンテカルロシュミレーションも実行し、低pHでは、NMR実験で示唆される位置に、正しくalpha-ヘリックスが形成されることを示した。また、高pHでは、alpha-ヘリックスの形成は見られなかったが、これも実験結果の示すところであった。特に、従来の分子動力学法によるシュミレーションでは、高pHでもalpha-ヘリックスの形成を示唆しており、徐冷モンテカルロ法の優位性を示したことになる。更に、今回、新たに、マルチカノニカル法(muticanonical algorithm)をタンパク質の立体構造予測問題に初めて適用し、徐冷モンテカルロ法より強力な方法たり得ることを示した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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