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負の電子親和力を持つGaAS光電面の光電子放出機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05855006
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 表面界面物性
研究機関茨城大学

研究代表者

和田 達明  茨城大学, 工学部, 助手 (00240549)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードNEA / GaAs / 強結合近似 / 光電子放出
研究概要

NEA-CaAs光電面はアルカリ金属と酸素の共吸着系なので、先ずアルカリ金属吸着系の電子状態を明らかにする必要がある。しかし、アルカリ金属の吸着位置や電子状態等もまだ良く理解されていないので、最初にCaAs表面の電子状態を計算した。その際、表面のユニットセルは大きいほうが良く、計算が比較的簡単な強結合近似を用いた。また波数空間法と実空間法を併用した。実空間法であるRecursion法やモーメント法は、隣接原子からの寄与を順次繰り込む手法である。
本研究では、CaAs結晶のN番目の隣接原子までの構造モデルを生成し、そのモーメントを計算する解析的方法と数値計算を併用したプログラムを開発した。構造モデルの可視化も行なえ、さらにモーメントから最大エントロピー法を用いて局所電子状態密度を求めるプログラムを作成した。しかし、モーメントの最大次数が約15以上で数値的不安定性(単なる桁落ちではない!)により正しい解が得られないことが分かった。
表面平行方向に波数空間法を適用した強結合近似モデルにより、CaAs(110)表面の電子状態の計算を行い、bulkバンド状態や表面の一電子描像がえられた。
アルカリ金属吸着によりGaのダングリングボンドに起因する電子局在が起こり、Mott-Hubbard絶縁体移転する可能性があることが分かった。
以上の結果は、第41回応用物理学関係連合講習会(講演番号30aQ1)にて発表する予定である。
最近のSTMによるアルカリ金属吸着系の観察により、理論と比較する実験データが出始め、この系に対する研究が益々活発になると思われる。このアルカリ金属吸着系を基に、今後もNEA-GaAs光電面のモデル計算を進めて行く。特に、電子が局在している場合の光電子放出について調べる予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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