• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フラクタル幾何学の混合潤滑問題への適用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05855020
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 設計工学・機械要素・トライボロジー
研究機関九州大学

研究代表者

杉村 丈一  九州大学, 工学部, 助教授 (20187660)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードトライボロジー / フラクタル / 表面あらさ / 混合潤滑 / 流体潤滑
研究概要

本研究の目的は、混合潤滑の機構を解明するために、表面あらさ構造を自己アフィンフラクタルとして扱い、形状構造のスケールに依存しない一般化された流体潤滑のモデルを構築することである。本年度は、昨年度の研究成果に基づいてしゅう動面のランダムな凹凸をフラクタル次元Dと相関距離lambdaによって記述し、主として傾斜平面スラスト軸受の油膜圧力発生に関して、摂動法による理論解析と流れの数値シュミレーションを行って、以下の結果を得た。
1.傾斜平面軸受のレイノルズ方程式を、摂動法とグリーン関数により変形し、あらさのフラクタル構造を自己相関関数の形で支配方程式中に与えることができた。
2.これに基づいた数値計算により、一次元横方向あらさ(transverseあらさ)を有する無限幅軸受の負荷要領の期待値は、相関距離lambdaが大きい場合にはフラクタル次元Dが大きいほど大きく、lambdaが軸受寸法に較べてかなり小さい場合にはDが大きいほど小さくなることがわかった。これは、負荷容量を増加させるあらさの効果が、それに含まれる変動波長の大小によって異なるためである。
3.フーリエフィルタ法によって作成した疑似フラクタル表面データ用いて、上記問題及び等方性あらさをもつ有限幅傾斜平面軸受の流れの数値シュミレーションを行った結果、負荷容量の期待値については上記理論と類似の結果を得た。しかし、個々の表面に対する負荷容量は、Dによる違いよりも、あらさ中の大きな波長の成分がどう配置しているか、例えば軸受の出口に山があるか谷があるか、に大きく依存し、また同一条件での負荷容量のばらつきは、Dが大きいほど小さいことがわかった。
流体潤滑におけるフラクタル表面の巨視的な挙動に関しては以上の知見が得られたので、現在は次のステップとして、混合潤滑状態での油膜破断に直接関係すると考えられる、ミクロな突起近傍での油膜圧力発生に関する解析を計画中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 杉村丈一: "表面あらさのフラクタル構造と流体潤滑" 日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿集(名古屋1993-11). 723-726 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi