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魚肉冷蔵初期における魚肉軟化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05856038
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関京都府立大学

研究代表者

佐藤 健司  京都府立大学, 生活科学部, 助手 (00202094)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードコラーゲン / コネクチン / 肉質 / 死後変化 / 結合組織 / プロテアーゼインヒビター / 電気泳動 / 魚肉
研究概要

魚肉の冷蔵初期の急激な軟化の原因として,生化学的な研究からコネクチンおよびV型コラーゲン変化の関与が推測されている。コネクチンの分析には,SDS-PAGEが,汎用されている。しかし,予備実験の結果,SDS-PAGEのサンプル処理中にalphaコネクチンが,一部変化を受ける可能性が示唆された。コネクチンの再現性あるSDS-PAGEパターンを得るため,SDS-処理の条件を再検討した。その結果,還元剤の非存在下手,チオールプロテアーゼ阻害剤処理を行うことにより再現性のある結果が得られた。この事実は,SDS処理中に内因性プロテアーゼがコネクチンに作用する可能性を強く示唆する。一方,本研究で用いたサンプル調製法では,内因性プロテアーゼのコラーゲンへの変化は,有効に除かれている(Sato et al.,1987, Nippon Suisan Gakkaishi,53,1431)。これらの分析手法を用いて、肉質の軟化の著しいマイワシ,中間的なコイ,および軟化が顕著に認められないトラフグを用い,一日冷蔵後のコネクチン,I,V型コラーゲンの変化を調べた。その結果,肉質の軟化が顕著な魚種ほどV型コラーゲンの特異的な可溶化が生じており,一方コネクチンのalpha鎖の消失は,軟化のほとんど生じていないトラフグで,もっとも顕著に認められた。これらの結果は,alphaコネクチンの消失が生じていても必ずしも肉質の軟化が生じないことを示している。さらにV型コラーゲンの可溶化が進んだ魚種では,細胞周辺結合組織中のコラーゲン細繊維の崩壊および結合組織の脆弱化が認められている。以上の結果より,V型コラーゲンに生じた変化が魚肉の冷蔵初期に生じる肉質軟化の主因であると結論した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤健司: "魚類コラーゲン分子種の生化学とその将来の利用" マリンバイオテクノロジー研究会報. 6. 23-32 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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