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生体内カフェイン様物質サイクリックADPリボースの副腎髄質細胞における合成経路の存在とCa2^+動員作用

研究課題

研究課題/領域番号 05856057
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関酪農学園大学

研究代表者

寺岡 宏樹  酪農学園大学, 酪農学部, 助手 (50222146)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードイノシトール3燐酸 / カルシウムイオン / サイクリックADPリボース / 副腎髄質
研究概要

1.副腎髄質におけるcADPR合成経路の存在.ウニ卵ホモジネートからのCa^<2+>放出を指標としてcADPR活性を測定した(後述)。ウシ副腎髄質ホモジネートとbeta-NADのインキュベート上清は、ラットの各臓器とともにcADPR活性を示した。alpha-NADでは活性は見られなかった。
2.カテコールアミン分泌刺激によるcADPRの産生 アセチールコリン(100muM)はカテコールアミン分泌およびCa^<2+>放出の最大反応を起こしたが、ウニ卵ホモジネートからのCa^<2+>放出を指標とした時のcADPR活性は認められなかった。
3.cADPRのCa^<2+>放出作用とその性質.副腎髄質ホモジネートは時間および温度依存性に^<45>Caを取り込んだ。^<45>Ca取込みはATP濃度依存性(0-1mM,ED50 0.5mM)であったが、ATP非存在下でも有意な取込みがあった。50muMまでのIP3およびcADPRは^<45>Ca取込みに顕著な影響を与えなかった。IP3やcADPRにより放出されるCa^<2+>量が取り込まれたもののごく一部であれば^<45>Caトレーサー法では検出されない可能性があるので、Fura2を用いて、ホモジネートから放出されるCa^<2+>放出を測定した。IP3は濃度依存性(10-20000nM,ED50 500nM)にCa^<2+>放出を起こし、その程度は負荷したCa^<2+>量に依存していた。IP3の効果はthapsigarginの前投与により消失し、ヘパリンにより濃度依存性(0-200mug/ml,IC50 10mug/ml)に抑制された。しかし、cADPRは1muMの高濃度でも全く影響を与えなかった。同様に、ラット大脳ホモジネートにおいても、IP3はCa^<2+>を放出させたが、cADPRは効果が見られなかった。一方、cADPRの作用が最初に報告されたウニ卵のホモジネートでは、同濃度のcADPRはCa^<2+>を放出させた。
以上の成績より、ウシ副腎髄質にはbeta-NADをcADPRに変換する酵素は存在するが、アセチールコリンによりcADPRは産生されず、またcADPRにより作動するCa^<2+>放出系も存在しないことが示唆された。また、ラットの各臓器における成績を考慮すれば、cADPRが細胞内セカンドメッセンジャーとして哺乳類細胞内のCa^<2+>放出を制御している可能性は低いものと想像される。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tetsuro Taneike: "Muscle layer and regional differences in autonomic innervation and responsiveness to transmitter agents in swine myometrium." Journal of Pharmacology. 14. 213-227 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroki Teraoka: "Various Ca^<2+> uptake mechanisms of the organella in bovine adrenal chromaffin cells." Japanese Journal of Pharmacology. (in press).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Takio Kitazawa: "Characteristics of alpha_2-adrenoceptors in swine myometrium." Japanese Journal of Pharmacology. (in press).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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