研究概要 |
肝細胞癌が強く疑われる肝内占拠性病変を持つ女性患者11症例の肝内占拠性病変を超音波ガイド下に 21-gauge 針で生検した。このうち9症例については、病理組織学的に肝細胞癌の診断が確定した。 生検にて得られた検体を予定通り、400mul lysis buffer(10mM Tris-HCl,50mM KCl, 2.5mM MgCl_2,0.45% Tween20, 0.5mg/ml Proteinase K)にいれ55℃2時間おき、さらに、10mulを制限酵素 Ava IIで37℃3時間保ち、その後、PCR 1A,1Bで35cycle(1min, 94℃;1min,50℃;1min,72℃)とし、さらに、1/100volを 2A,2Bで35cycle(1min, 94℃;1min, 49℃; 1min, 72℃)として、制限酵素 BstXIを55℃で3時間効かせ、8% acrylamide gel で電気泳動し、ethidium bromideで染色し、 X-chromosome の不活化パターンを分子生物学的手法により分析することにより、clonality を分析したが、現在のところ、思うような結果が得られていない。 対象としている病変が小さいため、生検材料に、病変部だけでなく非病変肝組織が混入してしまい、そのため思うような結果が結果が得られないものと思われる。今後は、確実に病変部の組織だけを採取できるような症例を選んで検討を加えていきたい。
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