C型肝炎ウイルス感染患者の末梢血単核球細胞を用い、C型肝炎ウィルスのアミノ酸配列をもとに作製した10〜25個のアミノ酸配列よりなるペプチド(ペプチドシンセサイザーにより自動合成後、HPLCにより高純度に精製した)によりin vitroで刺激し、T細胞の抗原特異性を解析した。 NS5 P17ペプチドやcore部分のC7ペプチドに特異的T細胞を検出することに成功した(投稿中)。これら特異的T細胞より各種クローンを単離し、PCR法によりT細胞レセプターの解析を進めている。 C7ペプチド特異的T細胞は、overlapping peptideを用いた解析の結果、major histocompatibility complexのクラス分子であるHLA-A2.1によって抗原提示されるモチーフペプチドが最小エピトープであることが判明し、このエピトープのアミノ酸配列は、C型肝炎ウイルスのこれまでに単離された変異株間で高度に保存されていた。 このエピトープ特異的クローンがValpha、Vbeta、Jalpha、JbetaなどのT細胞レセプター鎖のどのタイプを優先的に用いているのか、エピトープ内の変異したアミノ酸に対して、その変異の認識にalphabetaのtype、あるいはその塩基配列のいかなる変化によって対応しているかについての解析が現在進行中である。
|