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脳代謝賦活剤のvigilanceに及ぼす影響について-定量薬物脳波学的手法を用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 05857106
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関関西医科大学

研究代表者

延原 健二  関西医科大学, 医学部, 助手 (90247932)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード脳代謝賦活剤 / 定量薬物脳波 / 加齢 / 高齢健常者 / フリッカー検査 / 事象関連電位 / 刺激反応時間
研究概要

脳代謝賦活剤の臨床効果特性を客観的に評価するとともに、vigilanceに及ぼす影響を明確にする目的で、健常若年者(20歳台)と健常高齢者(60歳台)を対象として、nicergoline,propentofylline,ibudilast,dihyderoergotoxine,lisuridemaleateの各薬剤とinert placeboを投与し、定量脳波、フリッカー、事象関連電位などの精神生理学的検査を実施した。現在解析済の検査は、定量脳波のみではあるが、以下の結果を得た。
はじめに、被験者群間の背景脳波を比較すると、若年者群に比して高齢者群では徐波減少、高域alpha波・速波増加という変化を呈しており、これらの変化から高齢者群は、生理的加齢変化を有するものと考えられた。
次に、薬剤投与後の変化に関しては、若年者群では、ほぼ総ての薬剤でtheta_1の増加、beta_1の減少という変化に留まり、若干の中枢抑制的臨床効果を有するものと考えられた。
一方、高齢者群では、lisuridemaleate,ibudilastで、alpha波の減少・速波の増加がみられ、賦活的な感情調節剤を有することが、propentofylline,dihyderoergotoxineで、alpha波の減少、徐波と速波の増加がみられ、抑制的な感情調節作用を有することが、nicergolineで、徐波の増加がみられ、中枢抑制的作用を有することが明らかにされた。
以上の結果から、生理的加齢変化を有する高齢者群においてのみ脳代謝賦活剤の客観的臨床効果は、明確となり、さらに薬剤ごとの効果の相違が際立つことが示された。しかしながら、各薬剤が、vigilanceに及ぼす影響の詳細に関しては、定量脳波で徐波増加という変化を認めることから、vigilanceを低下させている可能性もあるが、事象関連電位、フリッカー検査の結果を加味して検討する必要があると考えられ、今後の課題としたい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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