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ヒト卵巣癌における第17染色体上のがん抑制遺伝子の不活化について

研究課題

研究課題/領域番号 05857177
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関帝京大学

研究代表者

坂本 隆子  帝京大学, 医学部, 助手 (80196089)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード卵巣癌 / がん抑制遺伝子 / LOH / p53 / 突然変異 / 第17染色体 / PCR-RFLP / PCR-SSCP
研究概要

(目的)以前より卵巣癌では17染色体のヘテロ接合性の消失(LOH)が報告されており、同部位または近傍に卵巣癌の発生、進展に関与するがん抑制遺伝子の存在が示唆されている。一方、17p13.1にはがん抑制遺伝子p53が同定されているが、卵巣癌の17染色体LOHとp53の不活化との関係は明らかにされていない。本研究では、17染色体のLOHとp53の不活化を同一症例上で検討し、卵巣癌におけるp53の不活化の意義および17染色体上にp53とは異なるがん抑制遺伝子が存在する可能性について考察した。
(対象と方法)30例の上皮性卵巣癌を対象とした。同一症例の腫瘍組織と正常組織よりDNAを抽出し、pYNZ22およびpTHH59のVNTRプローブを用いてLOHを検討した。p53の不活化についてはSouthern法および第4exon内のpolymorphismを利用したPCR-RFLP法によりLOHを、PCR-SSCP法により第4〜9exon内の突然変異をそれぞれ検討した。
(結果)(1)17p13.3(pYNZ22)のLOHはinformativeな症例25例中9例(36%)と高頻度であったが、17q23-25(pTHH59)においては7例中1例とその頻度は低かった。(2)p53の不活化は、LOHが18例中6例(33%)、突然変異が30例中7例(23%)であった。突然変異をもち、かつ残存するalleleがinformativeなものは3例でこのうち2例でLOHが認められた。(3)17p13.3のLOHとp53のLOHの間には、有意な相関(p<0.05)が認められた。
(結論)(1)卵巣癌の発生、進展にはp53の不活化の関与する例のあることが判明した。またその不活化の様式は1つのalleleの決失と残存するalleleの突然変異であることが明らかになった。(2)卵巣癌で高頻度に見られる17p13.3のLOHの背景にはp53とは異なるがん抑制遺伝子の存在より、むしろp53のLOHが存在することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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