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胎生期ラットにおける前駆破骨細胞の分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05857199
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関大阪大学

研究代表者

豊澤 悟  大阪大学, 歯学部, 助手 (30243249)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード前駆破骨細胞 / 炭酸脱水酵素アイソザイムII / 酒石酸耐性酸性ホスファターゼ / 造血の場 / 軟骨膜
研究概要

高度に分化した多核巨細胞である破骨細胞の起源は造血幹細胞、中でも単球-マクロファージ系の前駆細胞に由来すると考えられている。しかし、その分化過程は明かではなく、その前駆細胞は単核細胞であるため、形態学的に同程することが非常に困難である。そこで、前駆破骨細胞のマーカーとして酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)、炭酸脱水酵素アイソザイムII(CAII)を用いて、胎生期ラットの造血の場(卵黄嚢→肝→脾)と骨原基において、前駆破骨細胞を同定すると共に、これらの酵素が分化のいつの段階(どの造血の場)に発現するかを検討した。なお、単球・マクロファージ・破骨細胞系の共通のマーカーとしてモノクローナル抗体(ED1)がより特異的であることがわかり、個体発生と共に分化する破骨細胞のマーカーとして用いた。また、ラットの炭酸脱水酵素アイソザイムII(CAII)は平成5年度科研費にて得られたモノクローナル抗体にて免疫組織化学的に、TRAPは酵素組織化学的に染色し、上記三種のマーカーで三重染色を行った。
その結果、15日目の肝臓にEDI陽性細胞を認めたが、CAIIとTRAPは陰性であった。15日目の骨原器では、軟骨支柱(cartilage core)の周囲の軟骨膜(perichondrium)に血管侵入が見られるが、ED1、CAII、TRAP陽性細胞は見られなかった。16日目の肝臓ではED1陽性細胞がさらに増加したが、これらED1陽性細胞はCAIIとTRAPには陰性を示した。16日目の骨原器には、軟骨膜(perichondrium)の血管周囲にEDI、CAII、TRAP陽性単核細胞が出現し、17日目ではその数の増加が見られた。さらに骨原器内の骨様構造物に接して多核のED1、CAII、TRAP陽性細胞が認められ、これらは破骨細胞であると考えられた。なお、胎生期ラットの造血は脾臓でも行われるが、今回は未検索である。以上から、単球から前駆破骨細胞への分化は、脾臓を除くと、おそらく軟骨膜(perichondrium)内で起こると考えられるがさらに検討中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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