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ヒト培養癌細胞におけるプリン受容体の機能ならびにその調節に関与するG蛋白質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05857206
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関明海大学

研究代表者

杉田 憲司  明海大学, 歯学部, 助手 (90171157)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードプリン受容体 / G蛋白質 / 細胞内カルシウム / イノシトール三燐酸 / カルシウム流入 / コリン / コレラ毒素 / 百日咳毒素
研究概要

A-431ヒト類表皮癌細を実験材料して,P_<2y>プリン受容体の機能を調べ,以下の結果を得た。
ACAS570レーザーサイトメータを用いて細胞内カルシウム濃度の変化を観察すると,1mM ATPの添加により,細胞内カルシウム濃度は有意に上昇した。しかし,本細胞をあらかじめコレラまたは百日咳毒素で18h処理すると,この上昇は観察されなくなった。また,ラジオレセプターアッセイ法によって測定したイノシトール三燐酸(IP_3)の生成もATPによって促進されたが,コレラおよび百日咳のいずれの毒素もATPの効果を完全に阻害した。
一方,細胞外液からのCa^<2+>流入^<45>Caをトレーサーとして観察したところ,ATPによってCa^<2+>流入は上昇した。ATPによるCa^<2+>流入も毒素によって減少したが,IP_3生成と比較すると阻害には1000倍も高い濃度が必要であった。さらに,細胞膜のホスファチジルコリンをあらかじ^3Hで標識することにより,[^3H]コリンの遊離を観察した。[^3H]コリンの遊離もATPによって上昇するものの,毒素による阻害は観察されなかった。
本細胞を用いて膜標品を調製し,毒素によるADPリボシル反応を行ったが,コレラおよび百日咳毒素の両方に反応する蛋白質は検出できなかった。
上記の結果から受容体の機能に関与するG蛋白質を特定することは困難であるが,本細胞のP_<2y>プリン受容体機能には毒素感受性をはじめ,かなり性質の異なる2種類以上のG蛋白質が関与しているものと推察された。その一方はコレラおよび百日咳毒素の両方にADPリボシル化され,PI-PLCを介してIP_3生成と細胞内カルシウムの上昇を促進するG蛋白質であり,もう一方は毒素非感受性でCa^<2+>流入やPC-PLCまたはPLDを介して[^3H]コリンの遊離を引き起こすG蛋白質であると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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