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口蓋粘膜瘢痕組織の拘縮制御に関する生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05857239
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関東京大学

研究代表者

須佐美 隆史  東京大学, 保健管理センター, 講師 (80179184)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード口蓋粘膜 / 瘢痕組織 / 線維芽細胞 / 細胞骨格 / アクチン / デスミン / TGF-beta / PDGF
研究概要

実験には8週齢雄性SD系ラットを用い、その口蓋粘膜を切除後、10日、2週、3週、4週に形成された瘢痕組織について検討を加えた。まず組織を10%ホルムアルデヒドで固定し、EDTAにて脱灰後、パラフィン切片を作製した。その後、抗デスミン抗体による免疫組織染色を行い、瘢痕組織の線維芽細胞におけるデスミンの発現の有無を検討した。その結果、血管平滑筋および将来血管壁を構成するであろう幼弱な組織の細胞にはデスミンの発現は認められたが、瘢痕組織中の線維芽細胞には認められなかった。また、切除後4週経過した瘢痕組織より分離培養した線維芽細胞にも同抗体による染色を行ったが、こちらもデスミンの発現は認められなかった。
次に、正常粘膜から分離培養した線維芽細胞を用いて、TGF-beta1およびPDGFを作用させ、ロ-ダミンファロイジン染色により、ストレスファイバーなどアクチン系細胞骨格の変化を観察した。その結果、TGF-beta1ではほとんど変化がみられなかったが、PDGFでは細胞形態が変化し、ストレスファイバーの増加が認められた。DNAsel活性阻害法においても同様にPDGFによるアクチン重合度の上昇が認められた。しかし、ノーザンブロット分析では、TGF-beta1によるbetaおよびgammaアクチンのmRNAレベルでの上昇が認められたが、PDGFを作用させても変化は認められなかった。
以上のことより、瘢痕組織中および瘢痕組織由来の線維芽細胞では、アクチン系細胞骨格に特異的変化が認められたものの、中間径線維、特にデスミンに関しては変化が認められなかった。また、アクチン系細胞骨格の特異的変化の発現機序についても、単一因子ではなく複数の因子が関与していることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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