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「医療体操史」構想のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05858014
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

三井 悦子  奈良女子大学, 文学部, 助手 (00173972)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード医療体操 / 医療体操史 / 体操療法士
研究概要

本研究は、新しい学問領域である医療体操史の基礎資料作成を大きな目的としている。今回は従来の研究成果に加えて、引き続き19世紀の欧米諸国における医療体操の状況を網羅的に把握するための作業を行った。
その結果、ドイツ、スイス、オーストリア、オランダなどヨーロッパ諸国における身体障害者の治療施設では熱心に身体運動が用いられ、さらには、多くの医療体操施設が開設されていったことが跡づけられた。また、この種の施設における医療体操の専門職である体操療法士に関する情報も集められつつある。パラメディカルとしての体操療法士は、以降の医学医療に大きな影響を与えたといえる。なぜなら、彼らこそ現在の理学療法士の魁であり、その技術的基盤を模索してきたからである。
こうして医療と体育の入り組んだ関係が明らかになるにつれ、「真っすぐで、強靭でなければならない身体」への執着というものは一体どこからの要求だったのかを再考する必要性が提起された。つまり、医療が個の身体をある基準に沿うか逸脱するかを判定し、逸脱するものに対しては身体運動を用いてケア-したり、逸脱しない身体を体育によって形成しようとする図式が浮き彫りにされたのである。本研究は、医療と体育を底辺にもつ三角形の頂点に何があるのかに着目しながら医療体繰というものをとらえることの重要性に気づかせる。
このようなことから、こうしたいわゆる表向きの医療や体育とは別に、人々がどのような身体運動によって、健康を回復し、あるいは保持してきたかということについて、今後の「医療体操史」構想において光をあてていかねばならない領域であることがあきらかになった。これについては今後の課題としたい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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