研究概要 |
本研究においては,以下のような研究成果を得ることができた。 (1)中学校の教科書を中心とした様々な図形の問題を収集,分析し,主として次の8つの学習活動を支援する問題群を同定した。(a)観察,推測,検証,(b)不変要素,関数関係の抽出,(c)条件と生活の対応,(d)特殊化,一般化,定理の成立する境界の明確化,(e)不可能性,扱えない事例の発見,(f)条件を満たす点の集合としての作図題への取り組み,(g)動きの記録としての軌跡と図形を生成する手段としての軌跡,(h)操作概念の利用。 (2)問題例に関する検討と授業化のための検討を協力校の教諭にしていただいた。 (3)10回の授業実践を行い,本研究以前のものと合わせて20の授業実践が蓄積できた。 (4)教材開発の過程,特徴,教材の特徴をまとめ発表した。 (5)「インターラクティブ」という観点から本研究の基礎を分析し発表した。 (6)ソフト(Geometric Constructor)をver.4.6まで改良した。98とFMR50,TOWNS での動作が安定し,国内のほとんどの学校で利用可能になった。 (7)本研究に関する共同研究によって,広域にわたる教師間の共同研究と情報交換の窓口ができた。なお,本研究では,愛知教育大学附属名古屋中,愛知県豊田市立石野中,上越教育大学附属中,新潟県板倉町板倉中,北海道教育大学附属札幌中,札幌市立北辰中,白石中,あやめ中,栄町中,忠類村忠類中,幌延町幌延中,神奈川県川崎市立白山中,向ヶ丘中,稲田中,新作小,島根県美保関町南中,大社町大社中,富山県魚津市西部中のご協力と,島根県松江教育センター,川崎市立総合教育センター,新潟県立教育センターのご協力をいただいた。
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