1.マイクロパターン電極の試作 本課題補助金により、1mum程度の精度で位置制御を行えるXYZ軸ステージおよび専用コントローラを購入した。既有のパーソナルコンピュータにコントローラを接続して、任意の経路をパーソナルコンピュータ上でプログラムすることができる。現在の問題は、光硬化性樹脂を硬化させるための光学系である。資金不足で紫外線レーザを購入出来なかったため、水銀ランプを光源として、レンズ系でスポットサイズを絞る方法を検討しているが、必要精度にはかなり開きがあるのが現状である。小口径の光ファイバを通して、光源のサイズを小さくする方法を検討する予定である。以上の様に現時点ではマイクロパターン電極の製作には成功していない。 2.細胞培養 電極の自作の困難のため、某企業に、VLSIプロセスで幅2mumの櫛型電極を試作を依頼し、マウス繊維芽細胞由来のL細胞を、DC数100mVの電圧を印加した電極上で試験的に培養した。現時点では、電圧を印加した場合、細胞の偽足形成を抑制する傾向があるという結果が得られている。確証を得るためには、さらに詳しく検討していく必要があるが、マイクロパターン電極による刺激は細胞の機能制御に有効であると期待している。
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