研究課題/領域番号 |
05F04333
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
志村 努 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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研究分担者 |
曾 祥龍 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ソリトン圧縮 / 周期分極反転素子 / 群速度整合 |
研究概要 |
周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN)による擬似位相整合(QPM)素子を用いた、2次カスケーディング非線形効果による、フェムト秒パルスの断熱ソリトン圧縮の実験及び理論的研究を行った。中心波長1560nm付近で100フェムト秒程度のパルスを40fs程度に、エネルギーロスなく、断熱的に圧縮することを目標としている。一定周期のQPMデバイスを用いた場合はパルスの前後に副次的なピーク(ペデスタル)が現れ、その分のエネルギーがロスとなるが、周期を変調したQPM素子によりベデスタルを減少させることができ、断熱的なパルス圧縮が可能となる。また、2次カスケーディング非線形光学効果を用いた圧縮法では、基本波のみの入力で、第二高調波と基本波の両方がソリトン圧縮される。 今年度は、数値シミュレーションにより、周期が一定のQPM、一次関数及び二次関数的に周期を変化させたQPMによる断熱圧縮のシミュレーションを行い、いっそうのデバイスパラメータの最適化を行った結果、長さ50mmのニオブ酸リチウムQPMデバイスでほぼ断熱的な圧縮が可能であることを示した。またシミュレーションにより、QPMデバイス中を伝播中の基本波及び第2高調波の空間波形・時間波形の変化を明らかにした。現在設計したデバイスの製作が終了し、実証実験を行った。 以上に加えて、傾斜QPM素子を用いた群速度整合法と2次カスケーディング非線形光学効果を組み合わせたソリトン圧縮法も検討した。数値シミュレーションによりソリトンパルス圧縮が可能であることを示すと同時に、系の最適化によるデバイスの設計を行った。この方法により長さわずか13mmのデバイスにより、100fsの基本波入力から、40fsの基本波及び第二高調波出力が得られることを明らかにした。以上の結果は、Optics Express誌に原著論文として掲載された。
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