日本学術振興会外国人特別研究員としての一年目、ランバート氏は歴史研究と人種の問題に焦点を当てつつ、資料収集、理論書の解読、そして論文の作成をおこなった。「『ミシシッピ・バーニング』・ファイルの新たな開封」は2006年3月発行の『黒人文学研究』75号に掲載予定。 「『オペラ・コミーク』からMTVの『カルメン』へ:メディアスコピー」「アリス・ウォーカーの『カラー・パープル』:ウーマニストの民話」「スティーブン・スピルバーグの『カラー・パープル』における映像の語りと印象主義的傾向」は現在アメリカの諸雑誌で審査中である。「ウォルター・モズリーの『青いドレスの悪魔』:ネオ・ノワールの改革の精神」はアンソロジー「異常な目:ポストコロニアリティと探偵小説」のための一章。 ランバート氏はまた2006年の春から秋にかけて、日米の諸学会の大会、支部会などにおいて、ラルフ・エリソン、パーシヴァル・エヴェレット、『ミドル・パッセージ』などを取り上げつつ、人種に焦点を当てながら、文学と映画の関係について精力的に発表を行う予定である。
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