研究課題/領域番号 |
05F05109
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
水産学一般
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松田 裕之 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授
|
研究分担者 |
KAR T.K. 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 捕食者-被食者系 / 時間遅れ力学系 / 動的計画法 / 存続可能性 / 持続可能性 / ゲーム理論 |
研究概要 |
生物学的知見と経済学的知見をともに用いた漁業管理とその合意形成の新たな手法を開発した。 漁業を行わない海洋保護区を設定し、 単一種の資源管理ではなく、被食者・捕食者相互作用を考慮した2魚種系において、時間遅れのある微分方程式を用いた数学的解析により、2魚種の存続を保証し、漁業者が合意できる安定的な利益を保証した漁業管理の理論を開発した(Kar & Matsuda 2005)。その結果、一般的な数学的関数形において2種が共存できる条件を見出した。また、海洋保護区の設置が資源保護と経済性に及ぼす影響を解析した。その結果、海洋保護区は資源保護にある程度有効だが、その枯渇を防げない条件があることも明らかになった。また、漁獲努力量を調節することにより、漁業利益を最適にする動的制御理論を開発した。 これは「ヒルサ」と呼ばれるインド洋の魚種にこの数理モデルから得られる知見を適用し、被食者の成長速度を考慮しながら捕食者への漁獲圧を調節する必要性を考察した。これらの結果を、2005年9月に日本数理生物学会、12月にインドの国際応用数学会で発表し、1篇の原著論文を掲載、もう一編が受理された。 最適制御理論ならびに非線形力学系の専門家として、本学でも演習での講義などを担当し、環境経済学者の小谷浩示博士、複雑系科学者のAxel Rossberg博士らとも研究交流を進めている。現在は漁業者間の異なる漁法による資源利用の関係をモデル化し、ゲーム理論を応用した数理モデルを開発中である。
|