研究課題/領域番号 |
05F05350
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
福井 孝志 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 教授
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研究分担者 |
YANG Lin 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | フォトニック結晶 / 有機金属気相選択成長 / III-V族化合物半導体 / ガリウム砒素 / ガリウムインジウム砒素 / アルミニウムガリウム砒素 |
研究概要 |
有機金属気相(MOVPE)選択成長による化合物半導体フォトニック結晶の作製に関する技術確立を目的とし、本年度は主にInGaAs/GaAs単一量子井戸構造を有するナノピラーを三角格子状に配した周期構造の作製を行った。ナノピラーからのフォトルミネセンス(PL)発光スペクトルのピラーサイズ依存性に関して評価し、構造制御の観点から検討を行った。GaAs(111)B基板に三角格子状のSiO_2周期パターンを電子線リソグラフィにより部分的に形成した後、基板開口部にのみInGaAs/GaAs量子井戸を有するサンプル1及び、比較のためGaAsナノピラー上にInGaAs層を配しただけのサンプル2を結晶成長させた。今回作製した三角格子状周期パターンは、ピッチ(a)を430〜704nmで変化させ、開口部の直径(d)との比(d/a)を0.3とした。光学的評価にはμmオーダの微小領域のみを励起し、その発光スペクトルを測定可能な顕微PL法を用いた。走査型電子顕微鏡観察からサンプル1・2共に、(111)B面を上面に、{-110}垂直ファセットを側面に持つ均一な六角形ナノピラーの形成が確認された。直径が小さくなるにつれてナノピラーは高くなるため、それと同時に、サンプル1ではInGaAs井戸層厚が増加すると考えられる。またナノピラーの横方向からの量子閉じ込め効果が支配的であるとすれば発光ピークは高エネルギ側ヘシフトするため、確認された低エネルギ側へのピークシフトは、ナノピラー中のInGaAs層へのIn及びGa原子の取り込まれ方の違いによるものと推察される。観測されたサンプル1・2の長波長側へのピークシフト量の差異は、サンプル1すなわち、InGaAs/GaAs量子井戸構造における、縦方向からの量子閉じ込め効果の寄与にほかならず、ナノピラー中の量子閉じ込め効果を今回初めて確認することに成功したと考えられる。
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