研究課題/領域番号 |
05F05612
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
|
研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
山内 泰 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ビームセンター, グループリーダー
|
研究分担者 |
XIA SUN 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ビームセンター, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | スピン / 2次電子 / 表面 / モンテカルロ / シミュレーション / 吸着 / 偏極 / 磁性体 / 散乱 |
研究概要 |
スピン素子の性能は従来の半導体素子と同様に界面の性質によって大きく左右される。この界面の電子状態、特に従来の半導体産業では研究対象とされなかったスピン状態についてほとんど研究がされていない中で、素子の性能そのものをパラメータに技術開発が先行している。物質材料研究機構では、この界面を模擬した最表面のスピン状態さえ充分に研究されていない状況を打開するため、最表面の電子状態を計測できるスピン偏極準安定脱励起分光法を独自に開発し、磁化した強磁性体最表面のスピン状態を計測してきた。この実験的成果をもとに、より高性能のスピン素子およびスピン工学材料の開発に資することを目的に、スピン工学材料の表面最外層スピン偏極の振る舞いに対して計算機を用いた理論的研究を実施した。特に、磁性体表面に吸着した分子に誘起されるスピン偏極の振る舞いは、表反応の機構解明や有機スピン素子の強磁性体有機分子界面のスピン性能への影響を評価する上で鍵となる重要な情報である。そこで本年度は、スピン偏極準安定脱励起分光法によって、磁性体表面に吸着したCO分子やベンゼン分子のスピン偏極を計測すると共にスピンを考慮した電子状態を第一原理計算により求め、電荷移動やスピン移動の観点から誘起スピン偏極の起源を議論した。その結果、深い価電子準位における吸着分子から磁性基板への電子供与および浅い準位における磁性基板から逆電子供与によってスピン偏極の挙動を明らかにすることができた。実施したスピンに依存したバンド構造計算は物質材料研究機構に設置された材料数値シミュレーターで行った。
|