研究課題/領域番号 |
05F05614
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
小島 勇夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門・先端材料科, 科長
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研究分担者 |
JIANGWEI FAN 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門先端材料科, 外国人特別研究員
FAN Jiangwei 産業技術総合研究所, 計測標準研究部門先端材料科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ナノ薄膜 / X線反射率 / 斜入射X線吸収分光 / 放射光応用X線光電子分光 |
研究概要 |
放射光X線を用いた薄膜の精密評価手法を開発する。X線反射率法などX線波長を基準として薄膜の膜厚を正確に決定することが可能である。しかし、実際の薄膜は厚さ方向に組成や密度が変化するために、正確な測定は容易でない。放射光を用いることにより、波長を変えて薄膜の吸収スペクトルや反射スペクトルを得ることが可能であるため、薄膜の深さ方向の構造を実験室測定よりより多くの情報を得ることができる。本研究では、放射光X線応用計測とともに実験室レベルの計測技術評価技術および精密薄膜作製技術を同時に進めることにより、ナノオーダーの薄膜・多層膜標準に直結する研究開発を行うことを目的とした。 本年度は、作製した高精度試料台を用いて放射光による底角入射測定を継続するともに、前年度において半導体デバイスで重要なHigh-k薄膜(HfO2系の薄膜)を測定したが、エネルギー軸の校正に必要なデータが不足していたためそれらについて測定を追加した。また、新たに数十nm深さ方向に濃度分布のある試料の測定も試みた。具体的には、 (1)エネルギー可変X線光電子分光による膜厚を変えたHfO2薄膜の測定においてエネルギー軸を校正するための測定を行い、光電子脱出深さを求めるのに必要なデータを得た。 (2)HfO2薄膜のX線吸収スペクトルの解析を行い深さ方向の微細構造について検討を行った。X線吸収スペクトルは、入射角が0.1°程度ではX線は最表面で反射するため表面近傍の情報が得られる。入射角が臨界角を超えるとX線は内部に侵入し、基板界面での反射が影響するようになる。このように深さ方向について微細な分布が非破壊で分かるようになった。 (3)X線吸収法により極浅イオン注入した試料の測定を行った。HfO2膜で示されたと同様、深さ方向について濃度分布の違いが観測でき、注入元素による局所的な結晶構造変化が見いだされた。
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