研究課題/領域番号 |
05F05652
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
立花 敏 独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, チーム長
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研究分担者 |
張 玉福 独立行政法人森林総合研究所, 林業経営・政策研究領域, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2007年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 中国 / 林産物貿易 / 森林管理 / 丸太需給 / 生産関数 / 需要関数 / 供給関数 / 森林政策 / 森林経営 / 中国:日本:韓国:米国 / 木材産業 / 中国:日本:ニュージーランド / 林産物輸出 |
研究概要 |
中国林産物貿易の拡大は世界の林産物貿易に大きな影響を与え、中国のみならず主要国の森林管理にも影響を及ぼしている。本研究では、第一に中国木材産業の発展を支える木質原料調達の特徴を、統計データと文献資料を用いて解析した。その結果、木材産業の発展に強く貢献したのは中国産丸太ではなく急増した輸入丸太であること、輸入丸太を製品に加工・輸出する合板工業への貢献が大きいことが示された。第二に中国林産物輸出入の動向を相手国の森林管理や木材産業、関連政策と関連づけて分析した。丸太と製材品の輸入、合板輸出、紙・板紙輸入の増加、合板輸入の減少が顕著なこと、更に中国の林産物の生産と消費についてタイムトレンドを用いて推定し、主要な林産物に趨勢があることを明らかにした。丸太等の輸入と共に木材製品生産も増加し、1990年代から現在まで加工貿易の側面が強まった。林産物輸入元はロシアを含む欧州、アジア、北米を中心に世界的に拡大し、輸出先は北米、アジアが重要である。林産物輸出はWTO加盟を契機に加速し、合板や削片板、繊維板等の加工度の高い木材製品の輸出増には増値税還付率が、紙・板紙の輸出増には外資導入が重要な役割を果たした。第三に人工林材を大量供給するニュージーランド(NZ)に注目し、そのラジアータ松丸太の生産と、韓国・日本・中国への供給、これらの国の需要をモデル化して分析した。生産関数の推定結果からは素材生産従業者人数と伐採可能な人工林面積が生産に有意に寄与すること、需要関数の推定結果からは中国で輸入材価格、韓国で経済発展、日本で住宅着工面積が有意に影響することが分かった。第四に中国の関連政策を分析し、その変化が森林管理や木材産業に強く影響することを示した。中国政府は早生多収穫用材林等からの人工林材を重視し、その供給増に向けて植林や伐採に関する政策を変えたが、最近は食糧の安定供給のため造林を減らしている。
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