研究課題/領域番号 |
05F05677
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 独立行政法人農業環境技術研究所 |
研究代表者 |
殷 熙洙 (2007) 独立行政法人農業環境技術研究所, 有機化学物質研究領域, 主任研究員
殷 煕洙 (2005-2006) 独立行政法人農業環境技術研究所, 有機化学物質研究領域, 主任研究員
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研究分担者 |
KIM Y.-S 独立行政法人農業環境技術研究所, 有機化学物質研究領域, 外国人特別研究員
金 倫碩 独立行政法人農業環境技術研究所, 環境化学分析センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 残留性有機汚染化学物質 / 有機塩素系農薬 / ダイオキシン類 / 堆積物 / 高分解能分析 / 日韓 / ダイオキシン / 残留性有機汚染物質(POPs) / HRGC-HRMS / 有明海 |
研究概要 |
POP s(Persistent Organic Pollutants: 残留性有機汚染物質)は、難分解性、生物濃縮性及び長距離移動性の特性を有するため、地球規模の環境汚染のおそれがある。しかし、従来の分析感度が十分ではないため、環境濃度を測定しても検出限界値以下の値を示すことが多いことから正確なPOP sの動態把握が困難である。そこで、農業環境が極めて類似な日韓両国におけるPOP sの実態を明らかにするために高分解能GC/MSを用いて両国の体表的な堆積物を採集して高精度超微量分析(pptレベル)を行い、汚染状況及び発生源を比較検討した。 有明海は日本の体表的な半閉鎖系の海域であり、国内最大の干潟を有する。有明海を囲む4県(福岡、熊本、佐賀及び長崎)は古くから代表的な米作地帯であり多くの農薬などが使用されてきた。有明海は多くの流入河川を抱え、陸域からの影響を受けやすく、浮泥という懸濁物の濃度が高いことから海底に残留性有機汚染化学物質が蓄積しやすい環境である。有機塩素系農薬類(OCPs)、ダイオキシン類(PCDD/DFs)及びPCBsについて詳細な同族体組成分析による過去50年間にわたる有明海の化学物質に関する汚染分布を考察した結果、OCPs濃度の順位は層によって違いはあるがおおよそヘキサクロロベンゼン(HCB)>ヘキサクロシクロヘキサン類>DDTs類>ドリン類であり、過去に工業製品で使用されたHCBが数ppbレベルで残留し、東京湾と比べてHCBが高い濃度で残留していることが分かった。PCDDs及びPCDFsの鉛直濃度分布では、1930年代に濃度が上昇し始め、1950年代はじめから急激に増加して1968-1971年層でピークを示した後、90年代までには減少し表層に向かって再度高くなる傾向であった。有明海における1960年代にPCPの大量使用にともなう急激な残留濃度増加からPCP由来の汚染であると考えられる。Co-PCBsの鉛直分布は表層で最も高い濃度を示した。有明海の潮の流れは反時計方向であり、試料採取時点から約5km南方向の大牟田川周辺から高濃度のPCBsとダイオキシン(平成12年福岡県調査)が検出されたことは矢部川周辺まで影響されたと考えられる。一方、韓国の光陽湾の堆積物の場合、50年間の経年変化の結果から日本に比べて、濃度は低いが、同族体組成分析から有機塩素系農薬類とダイオキシン類は同様な傾向を示した。
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