研究課題/領域番号 |
05F05903
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
木下 一彦 早稲田大学, 理工学術院, 教授
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研究分担者 |
PALANISAMI Akilan 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 磁気ピンセット / 磁性ナノロッド / トルク測定 / F1-ATPase / 回転分子モーター / 磁気ビーズ |
研究概要 |
前年度に引き続き、回転分子モーターF1-ATPaseのトルク(回転力)測定を主目的とした高精度磁気ピンセットシステムの開発を行った。基本的に、一組の水平対向型電磁石のちょうど中央に試料を置いて磁場を印加する。(1)磁場の均一性がトルク測定の精度を決めるので、地磁気および顕微鏡部品の残留磁化の影響を除くため、補助コイルを設置して均一磁場を得た。(2)励磁電流による熱が焦点ぼけを生じさせることが分かったので、断熱処置を施した。(3)磁極間中央に試料を置く必要があるため、試料台が細長い形状となり、これを微動させるときに振動が生じる問題を解決した。 市販の磁気ビーズは大きさ・形状が不揃いなので、磁性ナノロッドを自作した。酸化アルミニウムの鋳型の中に金属を電着することにより、任意の形状・組成のナノロッドができるようになった。太さ40nmのものも作れるが、光学顕微鏡での撮像には太さ0.25μm、長さ1μm程度のものが適していることが分かった。上記の磁気ピンセットシステムと組み合わせることにより、1pNnmから数百nNnmまでの広範囲のトルクを測定できる。なお、この系は、空間分解能1μm程度で局所的な磁場強度の測定に使うこともでき、その場合の感度はミリガウスという、通常のガウスメーターを超える高感度を実現できる。トルクの較正ないし磁場強度測定のためには、ナノロッドをDNAを介して床面にくくりつける。ナノロッドが帯磁すると凝集する傾向があるので、面密度は低く抑える必要がある。
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