研究課題/領域番号 |
05J00023
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
岩本 崇 大手前大学, 史学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 古墳時代 / 墳墓 / 副葬品 / 銅鏡 / 青銅器 / 地域圏の形成 / 武器 / 流通 / 副葬 |
研究概要 |
今年度は、三角縁神獣鏡の相対年代についての分析、さらにその成果をふまえた地域における受容のあり方を中心に、古墳時代前期における墳墓築造の経緯と展開について研究を実施した。 三角縁神獣鏡の相対年代については、生産面の特徴を共有する鏡群の抽出をもとに、舶載鏡と位置づけられる例を全体で4段階に区分した。そのうえで、生産の画期を3段階目と4段階目の間と考えた。 そのうえで、ひとつは東海地方におけるケーススタディをおこない、いまひとつは兵庫県揖保川流域における三角縁神獣鏡出土古墳を具体的にフィールドワークの対象として検討を試みた。その結果、古墳時代前期の中頃に、地域圏の形成のあり方に変動をうかがうことができ、古墳築造のあり方に強い影響をうかがえる可能性があることを指摘した。すなわち、前期中葉までの地域間交流は、地域という大きな枠組みを期盤に展開したものではなく、複雑な地域圏が多様な交流をおこなっていたものと想定できる。その後、前期中葉に至ると、より広域で地域圏が形成されるようになり、その結果として古墳の築造場所の変化、首長墳の数的な統合が現象として表出するものと考えた。そして、さらに時期が下降すると、地域間交流は安定的なものとなり、各地において定型化した埴輪や葺石をもつ前方後円墳が出現するものと想定した。 なお、上記の分析のほか、これまでにも継続してきた古墳出土青銅器についての技術的な比較検討や、日韓の古墳時代・三国時代の併行関係を考える材料の提示などを試みた。
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