研究課題/領域番号 |
05J00327
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
固武 慶 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 超新星爆発 / ニュートリノ / 重力波 / 元素合成 / ガンマ線バースト / 強磁場中性子星(マグネター) |
研究概要 |
本研究課題の研究計画一年目に予定していた、二次元ニュートリノ輻射磁気流体計算(流速制限法を用いた)を可能にした。その結果、ニュートリノ加熱を含んだ磁気流体計算を行うことが可能になった。早速、このコードをベースにして、超新星コアで出現することが期待される新しい流体不安定性とニュートリノ加熱の関係を調べた。その結果、ニュートリノ加熱の効果でより非対称な爆発を起こしやすいセンスに働くことが分かった。また、上記の新しい計算方法については、国内外からも注目を浴びており、国内の大学におけるセミナー(6回)、国内学会(2回)、国際学会(4回)において、精力的に発表を行った。尚、本研究課題である自転、磁場超新星からのニュートリノ、重力波に関する我々の研究が認められ、レビュー論文の執筆を依頼され、およそ200ページに及ぶ、詳細な論文を記した。 尚、本研究で得られた強磁場、自転超新星モデルにおける元素合成についても議論を行った。これまでの球対称モデルでは、中性子数に対する陽子数の比が小さくならず、十分なr-processを起こすことが難しい状況にあった。我々のモデルを元に、元素合成を計算した結果、磁場、自転が作る対流運動の効果で、元素合成が良く起こり、球対称モデルよりも良く太陽系組成比を再現できることを明らかにした。 又、研究計画どおりに、強磁場、自転超新星の研究を直ちにガンマ線バーストの研究に繋げた。数値計算から得られた降着円盤からのニュートリノ放射率から、ニュートリノ起源の重力波を求め、その波形解析を行った。その結果、100kpc以内のガンマ線バーストからの重力波は、現在計画中の宇宙重力波干渉計の検出限界内にあることを指摘した。また、背景重力波としての強度を計算したところ、インフレーションモデルが予言する重力波よりもずっと弱く、それらの障害物とならないことも指摘できた。
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