研究課題
特別研究員奨励費
本研究では、超新星探査で得られるデータを用いて、高赤方偏移における超新星の発生頻度に制限を加え、Ia型超新星の起源を探ることや、これまでとは全く独立に宇宙の星形成史に制限を求めることを目標としていた。本年度は、昨年度までに得られていたすばる望遠鏡超新星探査の結果と、他の超新星探査で得られた発生頻度に関するデータを組み合わせた、超新星の発生頻度研究のための現時点での最大の超新星データを用いて、宇宙の星形成史に関する制限を得ることを試みた。結果、赤方偏移z<1における宇宙の星形成史は、超新星探査から求めたものと、銀河探査から求まるものはよく一致することがわかった。またII型超新星の平均的な減光量が現在に比べ多くなっているという示唆もえられた。これらの結果は超新星の性質、起源、また銀河の進化を理解する上で非常に重要な結果となっているだけでなく、将来の超新星探査に向けての先駆け的な研究として非常に重要な意味を持っており、論文としても公表されている。また、Subaru XMM-Newton Deep Fieldにおける超新星探査の結果やすばるを使った新たな超新星探査の結果も論文として公表することができた。さらに現在では、これらの新しい観測結果を基に、Ia型超新星の起源についての非常に重要な観測結果を得ることができ、現在論文を投稿中である。また、超新星の発生頻度の宇宙論的進化、宇宙の星形成史へのさらに厳しい制限を得るための解析を行っているところである。
すべて 2008 2005
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件)
Publications of the Astronomical Society of Japan 60巻2号
Astrophysical Journal 676
ページ: 121-121
ページ: 167-167
Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 382
The Astrophysical Journal 630,1
ページ: 59-67