研究課題/領域番号 |
05J02242
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石田 直樹 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / ニッケル / 酸化的環化反応 / ノルボルネン / フッ素 / 炭酸固定 / カルボキシル化 / DBU / 化学的固定 / 不飽和炭化水 / ニッケララクトン / アミノ酸 / アミノカルボキシル化 / メチレンシクロプロパン / MTBD / 炭素-水素結合活性化 |
研究概要 |
二酸化炭素の有効利用技術の開発は環境・資源両問題における重要な課題のひとつである。本研究ではニッケル錯体を用いることにより二酸化炭素の化学的固定を行い、カルボン酸合成法の開発について検討を行った。通常、オレフィン類と二酸化炭素の酸化的環化反応は高圧を必要とするが、メチレンシクロプロパン等歪みのかかったオレフィンでは常圧でも反応することを我々は見出している。今回はメチレンシクロプロパン(約13kcal/mol)よりも歪みエネルギーの小さいノルボルネン(約9.6kcal/mol)のカルボキシル化について検討した。1気圧の工酸化炭素雰囲気下、ベンゾノルボルナジエンにNi(cod)2およびDBUを作用させた後、塩酸で処理したところ目的とするカルボキシル化生成物が25%の収率で得られた。続いてリチウム塩の添加効果を検討したところ、興味深いことに用いたアニオンに応じて収率が向上することがわかった。トリフルオロメタンスルホン酸塩(25%)やヨウ化物(22%)ではほとんど添加効果がないのに対し、臭化物(45%)、塩化物(56%)と順に収率が向上し、フッ化物では66%収率と最もよい結果を与えた。一方カチオンの影響はあまりなくリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩いずれも同等の収率であった。これは生成したニッケララクトンとこれらの塩がトランスメタル化することにより、強固なニッケルーフッ素結合を形成し、より安定化されたためと考えられる。
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