研究課題/領域番号 |
05J02807
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
森 達也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 神経細胞 / 神経極性 / 軸索 / 樹状突起 / p57 / PI 3-kinase / RUNドメイン / 極性形成 / Singar / PI 3-Kinase / RUN domain |
研究概要 |
本年度はp57の相互作用分子として昨年度同定したPI 3-kinaseとの作用機構を解析し、PI 3-kinaseシグナリングを介した神経極性形成に対するp57の作用の解明を目指した。 (1)p57とPI 3-kinaseの相互作用様式の解明 p57とPI 3-kinaseの相互作用に必須な領域をp57のドメイン欠失変異体を用いた免疫沈降法により解析した。その結果、p57はRUNドメインを含むN末領域によりPI 3-kinaseと相互作用することを明らかにした。また、免疫沈降法を用いた解析から、p57はPI 3-kinaseの触媒サブユニットであるp110α、および調節サブユニットであるp85αの両方と相互作用することを明らかにした。また、精製タンパク質を用いたin vitroの結合実験では相互作用が確認できなかったことから、p57は他の分子を介してPI 3-kinaseと相互作用することが示唆された。 (2)PI 3-kinaseシグナリングにおけるp57の機能解析 p57のPI 3-kinase活性に対する影響をin vitroおよびin vivoにおいて解析した。その結果、PI 3-kinaseの下流の因子の活性化状態および、PI 3-kinaseのin vitroにおける活性に対しての効果は認められなかった。しかしながら、PI 3-kinaseの阻害剤であるLY294002を神経細胞に添加した結果、p57のsiRNAにより誘導される過剰軸索の形成を有意に抑制した。一方、恒常活性化型PI 3-kinaseが誘導する過剰軸索の形成に対してはp57の発現抑制は影響を与えなかった。以上の結果、p57はPI 3-kinaseの上流において間接的に下流シグナルを修飾し、強固な神経極性形成を保証していることが示唆された。
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