配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
ジアシルグリセロール(DAG)は,細胞増殖などの細胞応答を制御する脂質セカンドメッセンジャーである.筆者は,蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を基にした新規蛍光プローブ分子(Daglas)を開発し,細胞膜(Daglas-pm)およびゴルジ体,小胞体などの細胞内膜(Daglas-em)の細胞質側において,DAGの動態を調べることに成功した.(Sato M1,Ueda Y1 et.al.Nat.methods,3,No 10,797-799.(2006).1These authors contributed equally to this work).18年度までに,小胞体ゴルジ体のルーメン側のDAGを観察するためのプローブ分子,Daglas-lumの開発に成功した.研究していく過程で,Daglas-pm、Daglas-emのDAGを測定するプローブ,および,今回開発したDaglas-lumの3つのプローブを用いて,細胞膜の表層に存在するDAGが細胞内膜のルーメン側に流入するユニークな経路を見つけた.19年度は,このDAG流入経路について詳しいメカニズムを調べることを計画した.実験の結果,現在までに知られた脂質の輸送メカニズムとは別の機構によってDAGの輸送が起きていると考えられた.その一つとして,小胞体と細胞膜は物理的に接触しており,ここを介して脂質の輸送が行われている可能性がある。筆者は,今回起きているDAGの流入がこのメカニズムで起きていることを示唆するデータであるとして,投稿準備中である.
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