研究課題/領域番号 |
05J05701
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
吉岡 貴子 立命館大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 源氏物語 / 古注釈 / 河海抄 / 詞林釆葉抄 / 二条良基 / 和漢朗詠集 / 光源氏一部連歌寄合 / 和歌知顕集 / 詞林采葉抄 / 四辻善成 / 由阿 / 原中最秘抄 / 「源氏物語」享受史 / 「源氏物語」巻名和歌 / 『源氏一部之簡要』 / 『光源氏一部連歌寄合』 / 『河海抄』 / 「伊勢物語」 |
研究概要 |
今年度は、自身の研究の軸となる二つのテーマについて考察を進めた。 『河海抄』の注釈手法について論じた「『河海抄』と『和歌知顕集』-「伊勢物語云」の意味するものとは何か」(「中古文学」第79号、2007年6月5日)を発表した。この論文では、源氏物語注釈史上画期的な大著といわれる『河海抄』の注釈手法がどのようなものであったのかについて論じ、その実状の一端を明らかとした。 またこの論文と同様の視点から、『河海抄』が引用する「和漢朗詠集」について考察を加えた。その成果を、2007年11月に立命館大学日本文学会談話会に於いて「『河海抄』の「和漢朗詠集」」という題目のもと報告を行った。 『河海抄』の注釈手法を明らかとすることで、本書がいかに中世的な性格を持ち合わせ、またそうした方向から再評価されるべき文献であることを文献であることを証明することが出来たと考えている。 もう一つのテーマである、二条良基周辺の源氏読みがいかなるものであり、また周囲の文学作品にどのような影響を与えたのかについては、「『詞林采葉抄』の「源氏物語」-「又源氏ニハ白橡衣トアリ可尋之」をめぐって-」と題して論文にまとめた。現在、学会誌に投稿し、審査を受けている。また『光源氏一部連歌寄合』に収録されている寄合語と『河海抄』との関連性については、考察を重ね、論文にまとめていっている。 この一連の考察の中でも、『河海抄』は重要な役割を果たしており、本書が二条良基・連歌の隆盛という成立当時の世相と同調する性格を持ち合わせていることを明らかにすることが出来ると考えている。
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