研究課題/領域番号 |
05J07035
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岩崎 賢 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | アステカ / 戦争 / 宗教 / 神話 / 供犠 / 生贄 / 儀礼 / メキシコ / メソアメリカ / 先住民 / ナワトル語 |
研究概要 |
特別研究員の二年目はメキシコを研究の起点にして、諸資料の収集やメキシコの研究者らとの意見交換を行ったが、最終年度の本年は本拠地を日本に戻して、この三年間の研究の総括となるような論文を書くための研究活動を行った。本研究はアステカ人の供儀儀礼とその宇宙論を宗教学的に明らかにするものであるが、この目的のもと今年はとくにアステカ人の宗教詩における「花」という要素について考察した。この主題について、二度ほど研究発表を行ったが、とりわけ先の一月にSECILA(スペイン・イベロアメリカ研究会)例会において行った発表では、上智大学の高山智宏や同大学の大越翼、あるいは関西大学の禅野美帆や専修大学の井上幸隆といった、メキシコ研究の一級の研究者らと意見交換をすることができた。これらの研究者はナワトル語に関しても詳しく、国内ではこれ以上望めないほどの質の高い質疑応答ができた。こうした研究活動の成果は、近く発表予定の論文「戦場に咲くアステカ戦士たち」という形で結実した。これはナワトル語資料という、これまでは日本国内ではかならずしも十分に研究されてこなかった資料に基づいて提示された議論であり、宗教的シンボルとしての「花」の意味を明らかにしつつ、アステカ人の戦争観や神話観についての従来の見方に変更を迫るものとなっている。特別研究員の採用期間終了後も、この主題は継続して深化させていきたいと考えており、近く出版予定の著書においてその研究内容は反映されるはずである。
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