研究課題/領域番号 |
05J07332
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
越後 拓也 筑波大学, 大学院・ 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 有機鉱物 / 多環芳香族炭化水素 / 結晶構造 / 分子構造 / 炭素同位体組成 / 熱水活動 / 鉱物学 / 地球化学 / 有機酸 / 多環方向族炭化水素 / 結合原子価 / 炭素同位体 / 有機地球化学 |
研究概要 |
生物圏起源の有機物が岩石圏に固定されるプロセスとメカニズムを明らかにすることを目的として、代表的有機鉱物である芳香族炭化水素鉱物の生成原理に焦点を絞って研究を行った。 炭化水素鉱物は、そのほとんどを多環芳香族炭化水素(PAH)を主成分とする鉱物が占める。その中でも今回はイドリアライト(米国カリフォルニア州産)の生成機構を考察するため、結晶構造解析と炭素同位体組成分析を行った。結晶構造解析の結果、イドリアライトはピセン分子(C_<24>H_<12>)がファンデルワールス力によって結合した有機分子結晶であることが判明した。ピセンは高い芳香族性をもつ有機分子であり、高い安定性をもつ。イドリアライト結晶がオパールや黒辰砂と共生して産出していることから、シリカ成分を含むような熱水活動によって生成されたことは明らかである。また、δ^<13>C=-24.429±0.090‰という値は海洋生物起源であることを示唆している。すなわち、海洋有機堆積物が熱水変質を受けてピセンとなったものが、その高い安定性のため、ほかの有機分子は分解・揮発し、最終的にカーパタイトとして結晶化したと結論づけた。 カリフォルニア州沿岸部にみられるような、堆積物中の有機物が熱水活動によって有機鉱物へと変化するような状況は、日本列島においても見出せる可能性は高い。この観点から、カーパタイトが多産する水銀鉱床区に類似した、北海道イトムカ鉱山の水銀鉱石を詳細に観察、分析した。その結果、石英脈の表面にフィルム上に析出した固体状有機物を発見することができた。有機物の正確な同定および生成機構については目下検討中である。イトムカ鉱山の水銀鉱物は自然水銀の割合が高いことが特徴であるが、有機物による還元作用が寄与していることが示唆された。
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