配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
S.cerevisiaeを使用し、Ctf(Chromsome Transmission Factor)4,18の欠失がS期に与える影響を見るため、欠失株中の複製因子(Dpb11,Cdc45.Mcm,Polymerase,RPA)の動態をChip-CHIP法により調べた。Ctf4は、Polymeraseαのアクセサリー因子として知られており、またCtf18はS期複製チェックポイント機構に関与していることがわかっている。ctf4,ctf18欠失株中で結合部位と結合量を測定した所、今回調べた複製因子の結合部位に変化は見られなかったが、結合量は野生株と比較して半分になっていた。特にctf4欠失株中において結合すると知られているPolymeraseαのみならず,Polymeraseεの結合量も減少していたことは、ctf欠失株中では複製因子が安定して染色体上に結合出来ないことを示している。またコヒーシンの結合量を定量PCRで確認した所、ctf欠失株中での結合量は野生株に比べて三分の一量になっていた。ctf欠失株中での複製因子やコヒーシンの不安定は、新生鎖が正確に合成されず、安定して存在しないなどの理由から引き起こされているのではないかと考えた。そこで、Cdc6の発現をGALプロモータで制御出来る株を作成した。cdc6が発現下でG2期同調し、その後cdc6発現を抑制してG2期からリリースすると、pre-RCが形成されず、複製が起こらないまま細胞周期が動いて行く。この時、コヒーシンの形成は起こることが知られているので、この株を使用し、ctf欠失株中に見られるヒーシン因子の不安定は複製に依存するかどうかを調べた。結論から言うと、この細胞条件では複製依存しての差は見られなかった。ctf欠失株はプレート感受性試験で感受性が見られるのは明らかになっていた。今回は、細胞を液体培地で生育し、ベノミル添加後、0-4時間まで30分ごとに回収して、YPDプレートに撒き、生存率を測定した。その結果、ctf4はべノミル添加後、4時間でも生存率は野生株と同様であったが、ctf18はべノミル添加後、30分後から生存率が低下し、4時間後には30%まで低下する事が明らかになった。これは、ctf18欠失株ではべノミルを使用しての実験が行えない事をしめしている。
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