研究課題/領域番号 |
05J08890
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
竹田 潤一郎 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 有機金属気相成長 / 選択成長法 / 二次元フォトニック結晶スラブ / インジウム憐 / インジウムガリウム砒素 / 横方向成長 / 有機金属気相成長法 / 化合物半導体 / ガリウム砒素 |
研究概要 |
光通信波長帯域の光を発光可能なインジウム燐系材料を用いた二次元フォトニック結晶スラブ発光素子への応用を目指し、有機金属気相選択成長法を用いてインジウム燐・インジウムガリウム砒素の二次元空孔周期配列の作製に取り組み、またその実現に向けインジウム燐系へテロ構造周期配列の作製に取り組んだ。 空孔配列の作製は、六角形形状の酸化シリコンマスクを三角格子状に周期的に配列したインジウム燐(111)基板上に、インジウム燐やインジウムガリウム砒素を、有機金属気相成長装置を用いて結晶成長することにより、マスク開口部からのみ結晶成長が開始され、垂直な側面を持つ均一な六角ネットワーク(空孔)構造を形成出来る。 フォトニック結晶の効果(フォトニックバンドギャップによる光の閉じ込め等)を得るには、その空孔サイズや周期、成長高さ等を最適化しなくてはならないが、有機金属気相選択成長法では、成長条件によっては縦方向の成長だけでなく横方向の成長が支配的になり、空孔が埋まってしまうことがある。そのため、基板面方位、成長条件の依存性を確認することにより、(111)B面基板に650〜700℃で成長することにより、マスク基板を踏襲した横方向成長の少ない空孔配列を、光通信波長帯域でフォトニックバンドギャップが出現する500nm周期で作製することに成功した。 さらには、上記成長条件を用いてインジウムガリウム砒素量子井戸を内包したインジウム燐空孔配列を作製することにも成功し、フォトルミネッセンス測定では量子井戸層からの強い発光を確認している。これは、量子井戸層を上下だけでなく、横方向成長により側面もバリア層で覆っているため、表面再結合等を抑制し発光効率が向上したためと考えられる。 以上より、空孔配列の空孔サイズや周期等を発光波長に合わせて最適化することにより、フォトニック結晶の効果を持った発光素子の実現が可能であると考えられる。
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