研究課題/領域番号 |
05J10359
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 義也 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ウクライナ / スラヴ / ロシア / 文学 / 詩 / 宗教 / 人文地政学 / 国際研究者交流 / アイデンティティ / 詩文学 / 民族誌学 / 宗教社会学 / 地政学 / ナショナリズム |
研究概要 |
平成19年度研究計画の骨子は、ポストコロニアル的視点から書かれたアクチュアルなウクライナ詩文学論が増補されていくように研究を展開させることであったが、これはとりわけ平成18年度以降同時的に推し進めてきた人文地政学的アプローチの成果もあって、〈辺境という名のトポス論〉〈あまつぶのうた論〉等の独創的な思想的命題を生み出すに至っている(11. 研究発表の項を参照)。それは取りも直さず、ウクライナというトポスをひとつの思想的テキストとして捉え、これを学際的に解読しようと試みた所産であって、テキストとしての文学作品を研究・分析するのみならず、その意義を全体史的な文脈・座標に置き直して命題のさらなる普遍化・根源化を図った結果に他ならない。 そして平成19年度に行なった研究を通して、次のような確信を強めていった。それは第一に、ウクライナとは単なる地名ではなく、ウクライナという認識的空間を東欧平原に出現せしめた〈周縁と内在性の構造〉を読み解くための重要な指標であるということ、第二に、〈ウクライナ=辺境〉というトポスを構造的た読み解くことは、当のウクライナに限らず、辺境という異名もしくは語源を有する世界各地の〈辺境=ウクライナ的トポス〉における歴史的動態、とりわけその〈エクソダス=脱出〉の特徴的構造を浮かび上がらせるための非常に有効な手がかりとなるということである。
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