研究課題/領域番号 |
05J10566
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
遠藤 基 東京大学, 宇宙線研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超対称模型 |
研究概要 |
本年度、私は主に超対称模型に基づく宇宙論の研究を行った。特に宇宙論的シナリオの整合性及びその結果得られる超対称性の破れの機構への示唆について研究を行った。具体的には、我々は昨年の研究に引き続き宇宙再加熱過程におけるグラビティーノ粒子生成過程を調べた。このような粒子の存在は、現在の我々の宇宙を再現する上で非常に大きな妨げとなることが知られている。しかし、我々はかなり一般的な宇宙論的シナリオの元でグラビティーノ粒子が非常にたくさん作られてしまうことを指摘し、そしてその結果としてインフレーション模型やモジュライ安定化のメカニズムに対して強い制限を与えることを示した。 我々はダークマターの起源に関する研究も行った。超対称模型の枠内ではダークマターは安定な超対称粒子であると広く考えられている。しかし、超対称標準模型の枠内では、単純な宇宙の熱史を仮定すると多くの場合に模型の予言値が現在の観測値をうまく再現できないことが知られている。我々はそのためにダークマターの非熱的生成過程を研究した。このような生成過程は以前から知られているものだが、従来の代表的な生成機構の一つであるモジュライ崩壊による生成過程が機能しないことを指摘し、更にその問題を解決するための方法を提唱した。この結果示唆されるダークマターの候補は将来のLHC実験やダークマター観測で直接確かめられるものである。 以上のように私は主に宇宙論の観点から超対称模型の研究を行った。その結果は超対称性の破れの機構及びその伝播機構と深く結びついており、フレーバー構造に関しても重要な情報を与えるものである。そして、これらの研究は近い将来行われる実験及び観測によって更に発展すると期待される。
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