研究課題/領域番号 |
05J11694
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東 健太郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 象徴天皇制 / 昭和天皇 / 宮内庁 / 内奏 / 吉田茂 / 改憲 / 憲法調査会 / 日米安保 / 日本政治 / 憲法 / 片山哲 / 芦田均 / 鳩山一郎 / 岸信介 / 憲法改正論 / 佐藤栄作 |
研究概要 |
平成19年度には、公開の場で1回の口頭報告を行った。内務省研究会における「象徴天皇観と憲法の交錯」である。これは、19年3月に公刑された同名の論文の再検討と共に、同論文で扱った時期以降の象徴夫皇制と政治の関係をも展望したものである。論文では、戦後政治と天皇の関係は吉田によって基本路線が敷かれたことを示したが、現在は、これを戦後政治における吉田観、あるいはいわゆる吉田路線(例えば吉田と岸の対抗、田中による吉田イメージの利用、中曾根の吉田観など)と関連させて考察していく必要を感じている。本研究では天皇と政治の関係を考える際の補助線として、憲法論やアメリカ観、首相の権力構造などいくつかを想定してきたが、これに戦後政治における吉田イメージの系譜という視点を新しく付け加えるものである。これにより、戦後政治史研究全般に対する本研究の貢献度も増すであろう。 その他、戦後政治、皇室、あるいは憲法問題に関する資料収集は継続しているが、特に今年度の収穫として2点挙げる。第一に、『ト部亮吾侍従日記』(朝日新聞社)の刊行により、これまで史料に乏しかった昭和後期の内奏の実態がある程度明らかになったことである。これと新聞記事等を併用することにより、戦後期を通じた内奏のリスト化作業を進めている。第二に、戦後思想・宗教関係のテキストの収集である。これは、芦田の天皇観を考える際、交流のあった安倍能成ら同心会グループの思想を再検討する必要を感じたことによる。芦田以外にも、佐藤や大平、中曾根各政権期に特に顕著だった政権ブレーンの思想、あるいは宗教団体「生長の家」が鳩山・三木はじめ諸政治家に及ぼした影響力など、特に象徴天皇制と政治の問題と関係の深いいくつかのテーマに沿って、資料収集と分析の作業を続けている。
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